鮫島コラム

組織開発研究会ワークショップに参加

東京都中小企業診断士協会の傘下には140もの研究会・同好会があります。それぞれ、製造業、流通業、IT関連など業種別の研究会や、経営戦略、財務、人事など経営機能別の研究会、コンサルティング手法に関する研究会、地域支援をテーマとする研究会などが134あり、カラオケ、囲碁、マラソンなど6つの同好会が活動しています。

先日のスプリング・フォーラム2024で、中小企業診断士として活動していくためには、まずこれらのサークルに所属して、診断士間のネットワークを形成することが大事だとわかりましたので、私も早速いくつかの研究会に加入を申し込みました。

昨日は、そのうちの一つである組織開発研究会のワークショップに参加してきました。

組織開発研究会は、会員数30名で、組織活性化や人材育成など組織開発に関する支援、指導、各種セミナー、ワークショップなどを行い、中小企業の組織活動の健全な発展とノウハウ等の開発を目的としています。

私は、人事・労務管理に関するキャリアが10年以上あり、これを自分の専門分野のひとつとしたいので、加入しました。

会場は月島区民館。カウンセリングをベースにした企業・教育向け体験学習のファシリテーターとして活動されている阿部努さんの元気でさわやかな挨拶とともにワークショップが始まります。新入会員ということで私は他の9名の受講生の前で簡単に自己紹介を行いました。

活動のテーマは「心理的安全性を体感する」。心理的安全性(psychological safety)とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のことです。

内容を文字にするのがとても難しいのですが、一言でいえば「目隠しをして情報が限られている状態で、目隠しをしていないリーダーが声だけで情報を与えながら、目隠ししたメンバーが共同で作業を行い、全員で力を合わせてゴールを目指す」というものです。

私はリーダーもメンバーもやってみたのですが、どちらも難しい。音声情報だけで正しい方向に導くことや目隠しされた状況で指示に従って身体を動かすこと、いずれも大変であることがよくわかりました。リーダーの指示はどうしても抽象的になりがちで、メンバーは受け身で指示に従うだけになってしまいます。ただ、何回かトライを重ねることで次第にコミュニケーションが活発化し、指示が具体的になり、メンバーは今どのような状況であるかを積極的に質問して、修正を試みるようになりました。

夢中で取組んでいるうち、瞬く間に予定の3時間半が終わりました。

このワークショップを通じて、組織において日頃から共通の目的をもって、全員が目指すべきゴールがなんであるかを理解しておくことの重要性が改めてよくわかりました。

また、始めてお会いしたばかりの研究会メンバーといわば「苦労をともにした」ことによって私の「心理的安全性」が高まったと感じました。

終了後は近くのもんじゃ焼き屋さんで懇親会。先輩中小企業診断士とさまざまな情報交換をするとともに、さらに他のメンバーとの距離を縮めることができて、充実した一日となりました。

参加して良かった。次回の研究会も楽しみです。