事業再構築補助金の電子申請完了!
本日、初契約をいただいたお客様の事業再構築補助金の電子申請が完了いたしました。
初めてお引合いをいただいたのは、2次試験に合格したばかりの2月1日。実務補習を受講して、正式に経済産業大臣登録がされるまでお待ちいただき、5月のゴールデンウィーク明けに提案書のご提示と最初のヒアリングを行いました。
以来、2か月半にわたって、何度もヒアリングとお打合せを重ね、たくさんの情報と資料もご提供いただき、徐々にお客様の業界動向や今後の経営戦略についての理解を深めながら、事業計画書作成のお手伝いをしてまいりました。
もっとも、ここまでの道のりは決して平たんなものではありませんでした。中小企業診断士として補助金申請の支援業務に取り組むのは初めてということもあって、自分では理解していたつもりでも公募要領の読み方が甘く、作成すべき資料の不足があった上、事業計画書の流れ(ストーリー)もあまりスムーズではありませんでした。
また、お客様とミーティングを繰り返すうちに、知らず知らずのうちに業界用語や常識に慣れてしまい、まっさらな状態でそれを読むであろう審査員の皆さまの立場に思いをいたすことができなくなっていました。専門用語の説明の仕方が不十分だったり、AだからB、BだからC、Cだからこの補助金を活用して新しい事業に取り組みたいのだ、というロジックもあいまいになったりしていました。
でも、経営革新等支援機関の先生から「計画書を構成する個々のパーツはとても良い」とお褒めの言葉をいただいたことを励みに、先生から受けた非常に多くのご指摘に必死でくらいついていって、繰り返し修正を重ね、何とか事業計画書の確認をいただくことができました。自分が今持っているものはすべて出し切ることができたと思います。
論理的で筋立てがしっかりしていて、細かいところまで神経と配慮の行き届いた計画書の作り方を辛抱強く私に指導してくださった先生にはいくら感謝してもし切れません。この事業計画書作成の支援業務を通じて本当に多くのことを学ぶことができたのは、私にとって大きな収穫と成長の糧となりました。
さて、このように書いてくると読者の中には最後はとてもうまくいったように感じる方もいらっしゃるかもしれません。ところが、この補助金支援業務、書類作成が成功すればOKではありませんでした。電子申請システムがお客様と私の前に立ちはだかっていたのです。
世の中のDXの流れを受けて、今やさまざまな補助金において電子申請(WEB申請)がスタンダード、というより電子申請だけしか受け付けられなくなっています。
ITでは当然のことなのですが、論理的に制限を加えているので、ひとつでも足りない書類があると、それ以上前に進めない仕組みになっています。これにお客様も私も非常に頭を悩ませることになりました。
補助金は申請者が自ら申請システムを使って入力しなければなりませんので、私はお客様のご自宅に伺って、お客様の横に座ってPC画面を一緒に見ながらサポートしました。入力につまづいて次画面に遷移しないと、お客様は再入力したり、私はマニュアルを見直したり、一緒にうんうんうなって汗をかきながら、一歩ずつ進めていきました。
明日18時の申請締め切りを前に、3日間にわたって申請システムと格闘すること延べ10時間。ついにお客様が最終の申請ボタンを押して、入力が完了。受付番号が画面に表示されたときは、まるでフルマラソンを完走した時のように大きな達成感を覚えました。
大きな山場を越え、今はほっと一息ついています。ただ、補助金が採択され、お客様が補助事業を実行して新事業を立ち上げてこそ、この支援業務が真に価値のあるものになると思います。「いい経験になりました」で終わらせることなく、採択されることを信じて、その後の補助事業のサポートの準備をしていきます。