鮫島コラム

海外出張は何が起きるかわからない①

フライト遅延とTGV乗り遅れ

2009年、私はあるグローバル企業の得意先からのクレーム対応のため、フランスへ出張しました。同行したのは若いエンジニアです。

この出張は、最初から最後までトラブル続きでした。

成田空港を出発する予定だった我々の搭乗機は、パリ上空の暴風雨の影響で離陸できず、出発が約4時間遅れました。

ようやく離陸し、シャルル・ド・ゴール空港に到着しました。しかし、ここで次の問題が起きました。

我々が乗る予定だったディジョン行きのTGVがすでに出発した後だったのです。

計画していたスケジュールは完全に崩れてしまいました。

私は空港のコンシェルジュに相談し、空港近くのホテルを手配してもらいました。

ようやくホテルにチェックインできた時には、かなり疲れていました。しかし、そこでさらに小さな問題が起きました。

通された部屋が二人部屋だったのです。

同行していたのは若いエンジニアで、私は責任者の立場にあります。さすがに責任者として同室というわけにはいきません。

私はすぐにフロントへ行き、個室への変更を依頼しました。

翌日、我々はパリ駅からTGVに乗り、ディジョンへ向かいました。

車窓には美しい農村風景がどこまでも広がっていました。行けども行けども続く畑と農地を眺めながら、フランスが農業国としての側面を持っていることを実感しました。

ディジョン駅に到着し、タクシーに乗りました。その運転手が流暢な英語を話した時、私はとても嬉しく感じました。海外では言葉が通じるだけで安心感がまったく違うものです。

フランス地方都市の街並み(イメージ)

ディジョンのホテルにチェックインした後、私は宿泊料金のディスカウントを交渉しました。

今回の到着遅延は、パリ上空の暴風雨によるフライト遅延が原因であり、我々の責任ではないと説明しました。

フロントは「マネージャーに相談する」と言いましたが、後日チェックアウト時に確認したところ、宿泊規則により認められないとのことでした。

海外では交渉が必ずしも通るわけではありません。

しかし、この出張の本当の試練は、まだこの後に待っていました。

(第2回:フランスで救急車に乗る)へ続く